あなたのお菓子エピソード書いてみませんか?お菓子のちから 作文コンテスト

優秀賞

「お寺からのおすそわけ」

福島県 中学校一年

段ボールを開けた時、ふわっと甘い香りが広がった。目に映ったのは色鮮やかなお菓子の数々だった。私は思わず

「こんなにいいの?」
と、母に聞いた。母は少し驚いた後に、
「よかったね?すごいね?」
と静かにゆっくり笑った。

私の家は母子家庭だ。フードバンクという制度をこの冬利用して、お寺から「おすそわけ」という形で段ボールが届いた。フードバンクは、まだ食べられるのに余ってしまった食品を必要としている家庭へ無償で届けてくれる仕組み。名前は知っていたけれど、正直、届くまではどんなものか想像できていなかった。

箱の中には、懐かしい、普段買わないお菓子が沢山入っていた。開けてすぐ子ども心をくすぐる美味しそうなお菓子が、視界に広がって、私は、とても嬉しい仕掛けだと胸が躍った。母は一つ一つ大切に手に取りながら、
「感謝しよう。ね?一緒に食べようか。」
と言った。その声はホッとしたように聞こえた。母の表情と声に、うれしさが増したように胸がじんわり温かくなった。

母はお菓子を食べない人だけど、たまに一緒になって食べてくれる時、とても特別な気持ちに包まれる。今日はその日だった。

お菓子を食べながら「支えてくれる人がいるんだな」と思った。知らない誰かの思いやりや、気にかけてくれる気持ちを感じて、段ボールの中に沢山詰め込んでくれた優しさに気がついた。このフードバンクのお菓子は、空腹を満たすだけのものじゃない。母と笑い合う時間をくれ、心まで満たしてくれた。

いつか私も、誰かの心を温かく満たせる存在になりたい。今度は私が優しさを「おすそわけ」して渡したい。優しさをありがとう。

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食べものに、もたいないを、もういちど。お菓子の賞味期限は、美味しく食べられる目安を示すものであり、これを過ぎても食べられなくなるわけではあり ません。 現在、日本では「もったいない」 を合言葉に、 食品ロス削減運動が展開されています。 菓子産業は、 この 運動の一環として、 食品ロスを減らす取り組みを行っています。